OB・OG訪問というと、「先輩に失礼のない質問をしないと」「評価される質問を考えないと」と身構える学生もいます。

でも、本来の目的はもっとシンプルです。

会社サイトや説明会だけでは分からない、実際の働き方を知ること。

採用担当として学生を見ていると、会社研究をしていても「実際に働くイメージ」まで持てていない人は少なくありません。OB・OG訪問は、その空白を埋める機会です。

OB・OG訪問は「選考の裏面接」ではない

企業によって位置づけは違いますが、基本的には面接のように自分を売り込む場と考えすぎなくて大丈夫です。

むしろ、会社側の説明だけでは分からないことを、自分のために確認する時間として使ってください。

まず聞きたいのは「1日の仕事の流れ」

仕事内容を知るとき、職種名だけでは足りません。

「営業です」「総務です」と言われても、会社によって中身はかなり違います。

そこで、

  • 朝は何から始まりますか?
  • 一日の中で一番時間を使う仕事は何ですか?
  • 社内と社外、どちらとのやり取りが多いですか?
  • 若手はどこまで任されますか?

と聞くと、働く姿を想像しやすくなります。

忙しい時期と、その理由を聞く

「残業は多いですか?」だけでも構いませんが、もう一歩踏み込むなら、いつ忙しくて、なぜ忙しいのかを聞いてみてください。

繁忙期が決算、採用、納期、イベントなど理由のある忙しさなのか、恒常的なものなのかで印象は変わります。

入社前後のギャップはかなり参考になる

「入社前に想像していたことと違った点はありますか?」という質問は、実際の働き方を知るのに役立ちます。

良かったギャップだけでなく、大変だったことも聞けると会社理解が深まります。

配属・異動・キャリアの実例を聞く

制度として「ジョブローテーションあり」と書いていても、実際にどのくらい動くのかは会社ごとに違います。

  • 最初の配属はどう決まりますか?
  • 若手社員の異動例はありますか?
  • 希望はどのくらい伝えられますか?

といった質問は、将来像を考える材料になります。

会社説明会に出ている社員は、将来の先輩・上司かもしれない

採用をしていると、説明会には人事・総務だけでなく、現場の若手社員が参加することもあります。

つまり、その場で話している社員が、入社後の先輩や上司になる可能性もあります。

だから私は、説明内容だけでなく「この人と一緒に働くイメージを持てるか」も見ていいと思っています。

OB・OG訪問でも同じです。会社の制度だけでなく、働く人そのものを見る機会にしてください。

聞きにくいことは、聞き方を変えればいい

給与や残業、退職者など、聞きにくいテーマもあります。

たとえば「残業は多いですか?」だけでなく、

「繁忙期はいつ頃ですか?その時期はどのような働き方になりますか?」

と聞けば、実態を知りやすくなります。

答えにくい質問を無理に聞かない

一方で、個人評価、他社員の具体的な給与、社内の個人情報などは、答えにくいことがあります。

相手が一社員であることも意識しましょう。

訪問前に会社研究をしておく

OB・OG訪問の時間を有効に使うなら、Webで分かることは先に調べておきます。

新卒就活の会社研究で基本情報を確認し、「調べても分からなかったこと」を質問へ変えるのがおすすめです。

訪問後は4つだけ記録する

  1. 想像どおりだったこと
  2. 想像と違ったこと
  3. 魅力を感じたこと
  4. まだ確認したいこと

この記録は、その後の志望動機や逆質問に使えます。

面接の逆質問へつなげる

OB・OG訪問で聞いた内容をそのまま繰り返す必要はありません。

むしろ、「先輩社員から〇〇と伺いました。配属後は△△のような仕事にも関われますか?」と一段深く聞けます。

新卒面接の逆質問も参考にしてください。

まとめ

OB・OG訪問では、評価される質問を作る必要はありません。

仕事内容・繁忙期・配属・キャリア・入社後のギャップを確認し、自分がその会社で働く姿を具体的にすることが目的です。

採用側だけが学生を見るのではなく、学生側も会社や社員を見る。その意識で使うと、会社選びの精度が上がります。