総務に向いていない人の特徴5つ|向いている人との違いを総務歴10年以上が解説
「総務に興味はあるけれど、自分には向いていないかもしれない」
「PCが得意でもないし、コミュニケーションも得意ではない。総務は難しいのでは?」
総務への就職・転職を考えるとき、このように不安になる人は少なくありません。
結論から言うと、総務に向いていないと感じる特徴があっても、それだけで総務を諦める必要はありません。ただ、正解のない場面で考えることや、必要な相手と調整すること、わからないことを確認することを極端に避けたい場合は、負担を感じやすい仕事です。
私は3社で総務を経験し、バックオフィスの仕事に10年以上携わってきました。採用、契約書、就業規則、PC管理、システム導入、BCP、社用車管理、行政届出など、幅広い業務を経験しています。
この記事では、その経験をもとに、総務に向いていない人の特徴、向いている人との違い、仕事との相性を判断するポイントを解説します。
総務に向いていない人の特徴は「苦手を放置しやすいこと」
総務は、細かい作業が得意な人や、誰とでも上手に話せる人だけの仕事ではありません。
実務では、社員・管理職・経営者・取引先など、それぞれの事情を聞きながら進める場面があります。また、会社の状況によって対応が変わるため、マニュアルだけでは答えが出ないこともあります。
そのため、次のような傾向が強いと、総務の仕事をしんどく感じやすいかもしれません。
総務に向いていない人の特徴5つ
1. 指示や正解がないと動きにくい
総務の仕事には、マニュアル通りに進まないことが少なくありません。
「社員にとってはどうか」「会社としてはどうか」「法律や規則との整合性はどうか」を考えながら、現実的な答えを出す場面があります。
そのため、誰かが答えを教えてくれないと不安で動けないという状態では、総務の仕事を負担に感じやすいでしょう。
もちろん、最初から一人で正解を出せる必要はありません。調べる、相談する、必要な情報を集めるといった行動ができれば、少しずつ対応できるようになります。
2. 苦手な人との調整を極端に避けたい
総務は、特定のお客様だけを相手にする仕事ではありません。若手社員、管理職、パート社員、経営者、取引先、弁護士や社労士など、さまざまな人と関わります。
当然、自分と合わない人もいます。それでも、確認・依頼・説明など、仕事に必要な会話や調整は避けられません。
話すことが得意である必要はありませんが、必要な相手と最低限のコミュニケーションを取ることは総務に欠かせない要素です。
3. 「わからない」と確認するのが苦手
総務は扱う範囲が広いため、知らないことが出てくるのは当然です。
そんなときに「それはどういう意味ですか?」「もう少し詳しく教えてもらえますか?」と確認できるかは、実務ではとても重要です。
わかったふりをするより、知らないことを知らないまま進めることのほうが怖い。私はそう考えています。
4. ルールを守ること自体が目的になりやすい
総務では、法律、規則、届出、契約書など、正確さが求められる仕事があります。
ただし、ルールを細かくすればするほど良いわけではありません。運用できない規則を作っても、現場は困ってしまいます。
ルールは、会社や人が安全に動くための手段です。「規則だからダメ」で思考を止めてしまうと、総務の実務は進めにくくなります。
守るべき点を押さえつつ、現場で実行できる形を考える姿勢が大切です。
5. 感情と業務上の判断を切り分けるのがつらい
総務は人に寄り添う仕事です。その一方で、不採用、退職、事故、怪我、解雇や不幸な出来事に関わることもあります。
悲しい場面や気を遣う場面でも、総務として必要な手続きは進めなければなりません。
冷たい人になる必要はありませんが、寄り添うことと、感情だけで判断することは分ける必要があります。この切り替えに強い苦痛を感じる場合は、総務の仕事がつらくなることがあります。
逆に、総務に向いている人の3つの特徴
私が10年以上総務として働いてきて、「こういう人は総務に向いている」と感じるのは、次のような人です。
- 人の役に立ちたいと思える人
- 困っている人を助けたいと思える人
- 「自分だったらこうする」と考えられる人
特に重要なのは、3つ目の「自分だったらこうする」と考える姿勢です。総務の仕事には、いつでも一つの正解があるとは限りません。
社員の困りごと、会社の事情、既存のルールを踏まえながら、よりよい進め方を考えることが求められます。
総務の役割や仕事内容を幅広く知りたい方は、総務の仕事を知る完全ガイドも参考にしてください。
PCが苦手でも総務に向いていないとは限らない
「PCが苦手だから総務には向いていない」と考える人もいます。
結論から言うと、今PCが苦手でも、総務を目指すことはできます。
私自身、学生時代はPCがまったく得意ではありませんでした。オンラインゲームのファイルを解凍できず、PCを壊しかけたことがあるくらいです。
それでも、仕事の中で検索し、試し、失敗し、また調べることを繰り返しました。今ではMicrosoft 365、PC管理、システム導入、DXなどにも関わっています。
総務で必要なPC・Excelスキルの目安は、総務に必要なPC・Excelスキルで詳しくまとめています。
コミュニケーションが得意でなくても総務はできる
私は、話が上手な人だけが総務に向いているとは思いません。
むしろ重要なのは、相手の話をきちんと聞けることです。
総務には、「会社を辞めようか悩んでいる」「家族のことで相談したい」といった、社員の本音を聞く場面もあります。
話術よりも、「この人なら話しても大丈夫」と思ってもらえる関係を作ることのほうが大切です。人前で話すことが苦手でも、相手の話を聞き、必要なことを確認しようとする姿勢があれば、総務の仕事に活かせます。
几帳面すぎればよいわけでもない
総務は「几帳面な人に向いている」とよく言われます。たしかに、期限、数字、法律、契約書などを扱う以上、丁寧さは必要です。
一方で、細かさにこだわりすぎて何も決められなくなると、仕事は止まります。
私は、総務の几帳面さは「必要なところは細かく、そうでないところは前に進める」くらいがちょうどいいと思っています。
会社によって「向いている総務」は変わる
総務と一口に言っても、会社によって仕事内容は大きく異なります。
たとえば、大企業のように業務が分担されている総務と、中小企業の一人総務では、求められる役割が違います。幅広い業務を担当する環境もあれば、特定の業務を深く担当する環境もあります。
そのため、自分に向いているかを考えるときは、「総務」という職種名だけで判断しないことが大切です。応募先の会社で、総務が何を担当するのかを確認しましょう。
実際の業務の幅は総務の仕事内容とは?10年以上働いてわかった本当の仕事、日々の働き方は総務の1日の流れで紹介しています。
総務に向いているか判断する3つの質問
「自分は総務に向いていないかも」と迷ったら、まずは次の3つを考えてみてください。
- 困っている人を見たとき、自分にできることをしたいと思えるか
- わからないことを調べたり、人に確認したりできるか
- 正解がない状況でも、自分なりに考えて動こうとできるか
3つすべてを最初から完璧にできる必要はありません。私自身、PCが得意だったわけでも、人と話すことが得意だったわけでもありません。
大切なのは、苦手なことがあるかどうかよりも、必要に応じて学び、確認し、周囲のために動こうと思えるかです。
また、総務の大変さも含めて自分との相性を考えたい方は、総務は楽な仕事?「楽そう」と言われる理由と実際に大変なことも参考にしてください。
総務への転職を考えている20代の方へ
「総務に興味はあるけれど、自分に合う会社がわからない」「未経験からでも総務を目指せるのか相談したい」という場合は、第三者に選択肢を整理してもらうのも一つの方法です。
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まとめ|最初から総務向きである必要はない
総務に向いていないと感じやすいのは、正解がないと動けない、必要な人間関係を避けたい、わからないことを確認できない、ルールに縛られすぎる、感情と業務判断を分けられないといった場合です。
ただし、こうした点は生まれつきの性格だけで決まるものではありません。
私もPCは苦手でしたし、人と話すことより一人でいるほうが好きでした。それでも10年以上、総務を続けています。
「人の役に立ちたい」「困っている人を助けたい」「自分だったらこうしたいと考えられる」。そんな気持ちがあるなら、総務は十分に挑戦する価値のある仕事だと思います。


