新卒面接のマナーで本当に見られること|採用担当が重視する基本行動
新卒面接のマナーを調べると、「ノックは何回」「椅子にはいつ座る」「お辞儀は何度」といった細かなルールがたくさん出てきます。
ですが、新卒採用を担当してきた立場からすると、そこを完璧にできるかどうかで評価が決まるわけではありません。
私が実際に見ているのは、もっと基本的な部分です。
時間を守れるか。挨拶ができるか。人の話を聞けるか。分からないことを確認できるか。自分の言葉で話そうとしているか。
これは面接室の中だけではありません。会社見学や受付、待機中、社内を移動しているときにも、学生の様子は自然に目に入ります。
採用担当は「マナーの正解」を採点しているわけではない
採用担当として面接をしていて、「ノックの回数が違ったから不採用」と考えることはありません。
細かな作法よりも、相手と普通にコミュニケーションが取れるかを見ています。
たとえば、
- 挨拶をされたら返せる
- 質問を最後まで聞ける
- 分からないことを確認できる
- 相手の目を見ようとしている
- 自分の言葉で話そうとしている
こうした基本行動の方が、仕事をする姿を想像しやすくなります。
面接は会社に着く前から始まっている、と考えるくらいでちょうどいい
「面接室に入るまでは評価されない」と考える必要はありません。
受付でのやり取りや待機中の様子も、採用担当や社員の目に入ることがあります。
会社見学でも同じです。見学自体は選考ではなくても、案内している側としては、
- どんな学生なのか
- 会社に興味を持っているか
- 社会人として自然に振る舞えそうか
といったことを感じ取ります。
だからといって、緊張してずっと背筋を伸ばしている必要はありません。
普通に挨拶をして、案内を聞いて、必要があれば質問する。それで十分です。
到着時間は「早ければ早いほどいい」わけではない
遅刻はもちろん避けたいですが、30分も40分も早く受付すると、企業側がまだ準備中ということもあります。
企業から指定がある場合はその案内に従い、特に指定がなければ余裕を持って近くまで到着し、受付時間に合わせて入る方がスムーズです。
交通機関の遅延などで遅れそうな場合は、分かった時点で連絡します。
遅刻そのものより、連絡がないことの方が企業側は困ります。
受付では完璧な敬語より「誰が・何のために来たか」が伝わればいい
受付で緊張する学生は多いですが、難しい言葉を使う必要はありません。
大学名、氏名、面接や会社見学で来たこと、担当者名が分かれば十分です。
声が小さすぎて聞き取れない、何の用件か分からない状態より、簡潔に伝えてもらえる方が助かります。
挨拶は「評価されるため」ではなく、一緒に働く人への基本行動
会社見学を案内していると、社内ですれ違う社員から学生へ挨拶をする場面があります。
そのとき自然に返事ができる学生は、こちらも安心します。
逆に、「採用担当にだけ挨拶すればいい」と考えるより、受付担当や案内してくれた社員など、その場で関わった人へ普通に挨拶できる方が自然です。
これはテクニックではなく、入社後も必要になる基本的なコミュニケーションです。
待機中・移動中も「普通」で大丈夫
会社見学の記事でも書いているように、採用担当は説明中だけでなく、待機中や移動中の様子も自然に見ています。
だからといって、何もせず緊張して座っている必要はありません。
スマホを見ること自体が即NGという話でもありません。
ただ、案内が始まっているのにスマホを見続ける、社員が話しかけても反応しない、といった状態は印象に残ります。
周囲を見て、呼ばれたら反応できる状態で待っていれば十分です。
質問は最後まで聞いてから答える
面接で意外と大切なのが、話す力より聞く力です。
質問の途中で「分かりました」と思って答え始めると、聞かれたことと回答がずれることがあります。
採用担当としては、流暢に話すことより、質問の意図を理解して答えてもらえる方が会話しやすいです。
一度最後まで聞き、少し考えてから答えて構いません。
分からない質問は聞き返していい
面接では、質問の意味が分からないこともあります。
そのとき、無理に想像して全く違う回答をするより、
「〇〇という意味でよろしいでしょうか」
と確認しても問題ありません。
仕事でも、分からない指示をそのまま進めるより確認できる人の方が安心です。
暗記した回答より、自分の言葉の方が伝わる
新卒面接では、志望動機や自己PRを一字一句暗記してくる学生もいます。
しかし、暗記した文章を再生することに集中すると、少し質問を変えただけで答えられなくなることがあります。
多少言葉に詰まっても、自分の経験を思い出しながら話してくれた方が、その人の考えが伝わります。
新卒面接でよく聞かれる質問では、回答を丸暗記しないための考え方も整理しています。
「質問はありますか?」で無理に難しい質問を作らなくていい
面接の最後に逆質問を求められることがあります。
ここでも、採用担当を驚かせるような質問を考える必要はありません。
仕事内容、配属、研修、若手社員の働き方など、自分が入社するうえで確認したいことを聞けば十分です。
新卒面接の逆質問は何を聞く?も参考にしてください。
オンライン面接でも基本は同じ
オンライン面接では入退室の作法は変わりますが、採用担当が見たい基本は同じです。
- 時間に接続する
- 相手の話を聞く
- 返事をする
- 分からないことを確認する
- 自分の言葉で話す
通信や音声など、対面とは違う準備だけ追加すれば大丈夫です。
新卒のオンライン面接で準備することで具体的にまとめています。
学生も企業の対応を見ていい
面接では学生側だけが見られているように感じます。
でも、学生も企業を見る側です。
受付でどのように対応されたか、社員同士の雰囲気はどうか、質問に誠実に答えてくれるかなども会社選びの材料になります。
会社見学で「ホームページだけでは分からなかった」「実際に見たら印象が変わった」と感じる学生がいるのも、そのためです。
新卒就活の会社研究では、会社見学を含めて企業を見るポイントを詳しくまとめています。
採用担当として一番伝えたいこと
マナーを気にしすぎて、面接で何も話せなくなるのが一番もったいないです。
企業側が知りたいのは、ノックが何回できたかではありません。
どんな経験をしてきたのか。何を考えているのか。なぜ応募したのか。一緒に働いたときに、普通にコミュニケーションが取れそうか。
そこを知りたいと思っています。
最低限の礼儀は必要ですが、細かな作法を完璧にすることより、自分の話を自分の言葉で伝える準備に時間を使ってください。
まとめ
新卒面接のマナーで大切なのは、難しい作法ではありません。
時間を守る。挨拶する。話を聞く。分からなければ確認する。自分の言葉で話す。
この基本ができていれば、細かなミスを必要以上に怖がる必要はありません。
就活全体の準備を見直したい方は、新卒就活ガイドから今の段階に合う記事を確認してください。


