総務KPIは何を追う?売上がない部署でも成果を見える化する指標の作り方
総務は「何も起きないこと」が成果になる仕事が多くあります。
ネットがつながる。プリンターが動く。備品が切れない。請求書が期限どおり送られる。
問題がなければ目立ちませんが、裏では管理と改善があります。
だからKPIも、売上ではなく業務が安定して回っているかを数字にします。
KPIは課題から逆算する
測れそうな数字を集めるのではなく、「何を改善したいか」から決めます。
処理時間
PCキッティング、請求処理、申請対応など、受付から完了までの日数を見ます。
期限遵守率
契約更新、健康診断、入退社、請求など、期限内に終わった割合を確認します。
エラー・差し戻し件数
申請書不足、請求エラー、設定漏れなど、同じミスが繰り返されていないか見ます。
問い合わせ件数
同じ質問が多いなら、手順書や社内案内を改善する余地があります。
コスト
単純な削減額だけでなく、ライセンス不要分、PC更新、保守契約などを項目別に見ます。
改善件数
廃止した手作業、統一した帳票、自動化した処理なども総務の成果です。
大量業務では件数をKPIにする
私が関わった請求書業務では約3,000件規模のデータを扱いました。
こうした業務では、対象件数・成功件数・エラー件数・再処理件数を取るだけでも改善点が見えます。
PC管理では更新計画を数字にする
保有台数、更新対象台数、故障件数、平均利用年数などを持つと予算化しやすくなります。
KPIを増やしすぎない
数字を集めるために総務が忙しくなれば逆効果です。
最初は3〜5項目で十分です。
数字だけで良し悪しを決めない
問い合わせ件数が増えたから悪いとは限りません。相談しやすくなった結果かもしれません。
背景と一緒に読みます。
月次で振り返る
数字を取るだけでなく、「なぜ増減したか」「次に何を変えるか」を一行残します。
私なら「件数・期限・投資額・結果」をセットで残します
総務の成果は、「問題なく終わった」で終えると評価しにくくなります。私は、できるだけ業務の規模と結果を数字で残すようにしています。
たとえば請求書業務なら、対象約3,018件、メール約746件、郵送約1,700件という処理規模があります。PC更新なら約30台。採用施策では初年度に約100万円を投資し、新卒4名の採用につながりました。
こうした数字を残しておくと、翌年に「前年より改善したか」「同じ人数で処理できたか」「投資に対して何が得られたか」を比較できます。
私なら総務KPIを次のように分けます。
- 量:処理件数、PC台数、応募者数など
- 期限:締切遵守率、平均処理日数
- 品質:エラー件数、差し戻し、再作業
- 費用:投資額、ライセンス費、保守費
- 結果:採用人数、削減時間、問い合わせ減少など
大切なのは、数字を増やすことではありません。経営側が「何に時間とお金を使い、何が変わったか」を判断できる数字だけを残すことです。
業務そのものを整理してからKPIを決めたい場合は、総務業務の棚卸しも参考にしてください。
まとめ
総務KPIは、処理時間・期限・エラー・問い合わせ・コスト・改善を業務課題に合わせて選ぶと、見えにくい成果を説明しやすくなります。
総務業務の棚卸しもKPI設計の前におすすめです。


