総務の1日の流れとは?仕事内容・繁忙期・突発対応を総務歴10年以上が解説
「総務は一日中、どのような仕事をしているの?」
総務の仕事を経験したことがない方からすると、仕事内容が見えにくいかもしれません。
郵便物を受け取る。
備品を管理する。
電話に出る。
書類を作る。
このような事務作業をイメージする方も多いと思います。
もちろん、これらも総務の仕事です。
しかし、実際の総務の一日は、朝に立てた予定どおりに進むとは限りません。
パソコンが動かない。
複合機でエラーが出た。
社有車が故障した。
ネットワークにつながらない。
一本の電話をきっかけに、予定していた仕事がすべて後ろへずれることもあります。
総務の業務範囲そのものについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
総務の仕事内容とは?10年以上働いてわかった「本当の仕事」を現役総務が解説
今回は、総務歴10年以上の私が、実際の一日の流れ、毎月・年間の仕事、繁忙期、突発対応について解説します。
総務の基本的な1日の流れ
予定どおりに進んだ場合、私の一日はおおむね次のような流れです。
9:00 メールと予定を確認する
出社後は、メールとその日の予定を確認します。
前日までに届いた依頼。
取引先からの連絡。
社内からの問い合わせ。
その日の会議や締め切り。
まず全体を確認し、どの仕事から進めるかを整理します。
ただし、メールを確認している途中に内線が鳴り、予定が変わることも珍しくありません。
9:30 郵便物や申請書類に対応する
郵便物を確認し、担当部署へ振り分けます。
社内から届いた申請書類や稟議書も確認します。
内容に不備があれば、申請者へ確認しなければなりません。
単に書類を受け取るだけではなく、
- 必要事項が記載されているか
- 承認者が正しいか
- 予算内に収まっているか
- 社内ルールに合っているか
なども確認します。
10:00 ベンダーとの打ち合わせ
総務は、さまざまな業者との窓口になります。
複合機。
パソコン。
ネットワーク。
サーバー。
各種システム。
設備や備品。
打ち合わせでは、提示された商品やサービスをそのまま導入するわけではありません。
会社に本当に必要なのか。
社員の負担は減るのか。
費用に見合う効果があるのか。
導入後に誰が管理するのか。
こうした点を確認します。
13:00 資料作成や定期業務
午後は、会議資料、社内通知、管理資料などを作成します。
役員会議の資料や、上席へ報告するための資料を作ることもあります。
総務の仕事は、実際に作業するだけでは終わりません。
何を行ったのか。
どのような問題があるのか。
今後何をする必要があるのか。
これらを整理して説明することも重要な仕事です。
15:00 社員からの相談に対応する
午後になると、社員からの相談や問い合わせも増えてきます。
私の場合、一日に10回ほど、社員や経営陣から内線で呼ばれることがあります。
特に多いのが、パソコンやシステムに関する相談です。
「パソコンが重い」
「画面がフリーズした」
「基幹システムが動かない」
「プリンターで紙が詰まった」
こうした連絡を受けると、別のフロアへ移動し、状況を確認します。
一件だけなら短時間で終わります。
しかし、複数のトラブルが続けば、予定していた資料作成がほとんど進まないこともあります。
総務が暇そうに見えても、実際には予定表に表れない対応が多くあります。
総務が本当に暇なのかについては、以下の記事でも実体験をもとに解説しています。
総務は暇なのか?実際の仕事内容と忙しくなる理由を現役総務が解説
17:00 銀行残高を確認する
夕方には、銀行口座の残高と社内の管理資料を確認します。
入金や支払いに問題がないか。
記録と実際の残高が一致しているか。
翌日以降に予定されている支払いへ対応できるか。
総務が経理業務の一部を担当している会社では、数字の確認も日常業務に含まれます。
18:00 上席へ報告して退勤する
一日の最後に、進捗や発生した問題を上席へ報告します。
予定していた仕事がどこまで進んだか。
どのようなトラブルが発生したか。
翌日へ持ち越す仕事は何か。
判断を仰ぐ必要があることはないか。
これらを共有して退勤します。
ただし、ここまで紹介した流れは、あくまで予定どおりに進んだ場合です。
実際には、一本の電話で一日の予定が大きく変わります。
総務がほぼ毎日行う仕事
私が日常的に行っている仕事には、次のようなものがあります。
- 複合機、パソコン、スマートフォンなどのトラブル対応
- 銀行口座の残高確認
- 社内システムの更新やメンテナンス
- 社員からの問い合わせ対応
- メールや申請書類の確認
- ベンダーや関係部署との調整
予定表には「資料作成」としか書いていなくても、その間に多くの問い合わせが入ります。
そのため、総務の一日は、予定表だけでは実際の忙しさが分かりません。
毎月行う仕事と年間で行う仕事
総務には、毎日の仕事だけでなく、月単位や年間単位の仕事もあります。
毎月行う仕事
毎月発生する主な仕事は、
- 月末締め
- 勤怠締め
- 支店の視察
などです。
締め切りが決まっている仕事は、突発対応が入っても延期できません。
通常業務を進めながら、締め切りまでに必要な確認や集計を終わらせる必要があります。
年に数回行う仕事
年間を通じて発生する仕事には、
- ファイルサーバーのメンテナンス
- ホームページのメンテナンス
- 年末年始や夏季休暇などの季節対応
があります。
頻度は少なくても、一回あたりの作業量が多い仕事もあります。
特にサーバーやホームページのメンテナンスは、失敗した場合の影響を考えながら慎重に進めなければなりません。
総務の予定は電話一本で変わる
総務の一日は、なかなか予定どおりには進みません。
電話一本で別のフロアへ呼ばれ、パソコンの修理やメンテナンスを行うことがあります。
特に多いのは、複合機とパソコンのエラーです。
社員にとって、パソコンや複合機が使えない状態は、仕事が止まっている状態です。
そのため、自分の資料作成よりも、社員の業務を再開させることを優先する場合があります。
総務と情シスを兼任する仕事内容や、その限界については、以下の記事で詳しく紹介しています。
総務と情シスを兼任するとどうなる?一人情シスの仕事内容・メリット・限界を実体験で解説
突発対応だけで一日が終わることもある
予定していた仕事がほとんど進まない日もあります。
その一つが、社有車の故障や事故が発生した日です。
事故の状況を確認する。
関係者へ連絡する。
修理工場や保険会社へ連絡する。
代車を手配する。
車を使用する社員の予定を調整する。
これらを進めていると、大半の時間を使ってしまいます。
入社準備でも、一日が終わることがあります。
新しい社員へ渡すパソコンを準備する場合、
- パソコンの初期設定
- OSの更新
- ソフトウェアのインストール
- メールアカウントの設定
- 業務システムの設定
- セキュリティ設定
- 動作確認
などを行います。
特にOSの更新には時間がかかります。
操作している時間だけでなく、更新や再起動を待つ時間も必要です。
一台のパソコンを準備するだけでも、ほぼ一日かかることがあります。
複数の依頼が来たときの優先順位
総務には、同時に複数の依頼が届きます。
そのすべてを一度に処理することはできません。
私は次の順番を意識して判断しています。
- 人命や安全に関わること
- 会社全体への影響が大きいこと
- 期限が決まっていること
- 業務が止まっている社員の人数
- 経営陣からの依頼や役員会議資料
たとえば、一人のパソコンが少し遅いという相談と、全社のネットワークが停止している問題が同時に起きた場合、ネットワーク対応を優先します。
誰の依頼かだけで決めるのではなく、会社全体への影響を考えて判断することが重要です。
ネットワーク障害が起きると会社の仕事が止まる
ネットワークへ接続できなくなると、社内のWebシステムが使用できなくなります。
Outlookや電話までつながらなくなったこともあります。
この状態になると、社内でできることは限られます。
復旧を待ちながら、代替手段を準備します。
緊急の場合は、スマートフォンのテザリングを使い、インターネットへ接続してもらうことがあります。
ただし、古いデスクトップパソコンにはWi-Fi機能がなく、そのままではテザリングへ接続できない場合があります。
そのため、非常時に備えてUSBタイプのWi-Fiレシーバーを準備しています。
トラブルが起きてから考えるのではなく、起きた場合の代替手段を事前に用意しておくことも総務の仕事です。
総務が忙しくなる時期
特に忙しくなるのは、年末年始と新年度です。
年末年始
年末年始には、長期休暇へ向けたさまざまな対応が必要です。
- ホームページの休業案内
- 留守番電話の設定
- ごみの処理
- 大掃除
- 年始の参拝準備
- 賀詞交歓会の準備
- 年始のあいさつ回り
一つひとつは小さな仕事に見えるかもしれません。
しかし、通常業務を行いながら同時に準備するため、業務が集中します。
新年度
新年度には、組織変更や新入社員への対応が重なります。
部署や役職の変更。
社内システムの権限変更。
メールアドレスや各種アカウントの発行。
パソコンやスマートフォンの準備。
座席や備品の準備。
新入社員への説明。
単に「忙しい」というより、短期間に多くの業務が集中する時期です。
Microsoft Plannerで仕事の漏れを防ぐ
総務の仕事は種類が多く、複数の社員や部署と一緒に進めるものもあります。
そのため、私はMicrosoft Plannerを使ってタスクを管理しています。
- 何をするのか
- 誰が担当するのか
- いつまでに行うのか
- 現在どこまで進んでいるのか
これらを見える状態にしています。
さらに、週に2回ほど進捗の打ち合わせを行います。
タスクを書き出すだけでは、担当者が止まっていても気付けないことがあります。
定期的に確認することで、漏れや停滞を防ぎやすくなります。
総務は、自分一人で仕事を完結させる部署ではありません。
担当者、関係部署、経営陣、ベンダーと情報を共有しながら進める仕組みが必要です。
総務の一日に必要なのは経験と冷静な判断力
総務の一日は、何が起きるか分かりません。
パソコンの故障。
社有車の事故。
ネットワーク障害。
設備トラブル。
予定していなかった問題が突然発生します。
すべてのトラブルに対して、最初から正解を知っているわけではありません。
過去に似たことがなかったかを思い出す。
影響範囲を確認する。
優先順位を決める。
必要であれば業者や上席へ相談する。
そして、できることから順番に対応する。
総務に必要なのは、経験と勘、そして慌てずに判断する力だと思います。
総務に向いている人の考え方や特徴については、以下の記事でも詳しく紹介しています。
総務に向いている人・向いていない人の特徴|総務歴10年以上が実体験から解説
まとめ
総務の基本的な一日の流れはあります。
メールを確認する。
郵便物や申請書を処理する。
業者と打ち合わせをする。
資料を作成する。
社員からの相談に対応する。
残高や進捗を確認する。
しかし、実際には予定どおりに進まないことの方が多くあります。
総務の一日は、何が起きるか分かりません。
それでも、過去の経験を活かし、トラブルの影響を確認しながら対応します。
大切なのは、すべての答えを知っていることではありません。
何が最優先なのかを考え、冷静に判断し、周囲と連携しながら解決することです。
総務の仕事は、予定表に書かれた業務だけではありません。
社員や会社が困ったときに、その都度必要な対応を考える。
それが、総務の一日のリアルです。




