福利厚生は、増やせば増やすほど社員満足度が上がるわけではありません。

総務として制度を見ると、使われない制度を維持する費用や事務負担もあります。

そして長く総務をしていると、働きやすさは制度だけでは作れないとも感じます。

まず現在の制度を一覧にする

会社独自制度、外部サービス、補助制度などを一覧にします。

利用率を見る

利用者が少ない場合、知られていないのか、条件が使いにくいのか、需要がないのかを分けます。

公平性を見る

勤務地、勤務形態、家族構成などで利用しやすさが大きく偏っていないか確認します。

費用だけでなく総務工数を見る

申請確認、精算、問い合わせなど、運用するための時間もコストです。

導入前に見直し時期を決める

一度始めた制度は止めにくいため、試行期間や評価時期を決めます。

社員の生活につながる制度は説明も大切

育児、介護、休暇など、社員の生活に影響する制度は「制度がある」だけでなく、使い方が分かることも重要です。

働きやすさは小さな行動でも変わる

私は、働きやすい会社は給与や休日、福利厚生だけでは決まらないと思っています。

コピー用紙を補充する。会議室を片付ける。困っている人に声をかける。

こうした小さな気遣いが積み重なると、職場の空気は変わります。

制度で解決すべきことと文化で解決することを分ける

手当や休暇は制度が必要です。

一方、日常の協力やコミュニケーションは制度を増やすだけでは改善しません。

利用者の声を聞く

制度を使った人、使わなかった人の両方から理由を聞くと改善点が見えます。

住宅手当規程を作ったとき、金額だけでは決められませんでした

私自身、住宅手当規程を作成し、朝礼で社員へ説明した経験があります。

制度設計では「いくら補助するか」だけでなく、誰が対象になるのか、どの契約なら認めるのか、いつから適用するのかまで決める必要がありました。

実際には、本人が物件を選び、本人名義で契約し、保証会社へ加入することを前提にしました。家賃帯に応じて月2万円〜5万円の手当を設定し、保証料・火災保険料・鍵交換費用などは本人負担とする整理です。

さらに難しいのが、制度変更前から住んでいる社員の扱いです。私が作った規程では、2026年3月10日以降の入居者から新ルールを適用し、既存入居者は従来条件を維持しました。

この経験から、福利厚生を見直すときは次の4点をセットで考えています。

  • 対象者:誰が利用できるか
  • 条件:どのケースを対象にするか
  • 費用:会社負担と本人負担をどこで分けるか
  • 経過措置:既存利用者をどう扱うか

福利厚生は「新しい制度を増やす」より、社員が自分に適用される条件を理解でき、総務側も同じ基準で運用できることの方が重要だと感じています。

ルール変更そのものの進め方は、社内規程を総務が見直すときの進め方も参考にしてください。

まとめ

福利厚生は、利用率・公平性・費用・運用負荷・社員の生活・職場文化を合わせて見直すことが大切です。

総務のコスト削減も参考にしてください。