一人総務は大変?仕事内容・優先順位・タスク管理を実体験で解説
一人総務の大変さは、単純に「仕事量が多い」ことだけではありません。
大きな仕事と小さな仕事が、同じタイミングで入ってくることがあります。
たとえば、経営陣からレポート作成を依頼された直後に、社員から「トイレの電球が切れています」と連絡が入る。
優先するのは、当然ながら経営陣から依頼されたレポートです。ですが、トイレの電球交換も総務にとっては大切な仕事です。いつまでも放置すれば、社員が困ります。
私が一人総務に近い状態で働く中で感じているのは、一人総務では「何を先にやるか」だけでなく、「後回しにした仕事を絶対に忘れないこと」が重要だということです。
この記事では、一人総務の仕事で実際に感じる大変さと、優先順位・タスク管理で意識していることを、実務経験をもとに整理します。
総務が担当する業務全体のイメージを先に確認したい方は、総務の仕事内容を実務経験から解説した記事もあわせて参考にしてください。
一人総務は「1対50」でも、依頼される瞬間はいつも1対1
仮に社員50名の会社で総務が一人なら、会社全体で見れば「総務1人対社員50人」という構造です。
ただし、社員が仕事を依頼するときに意識しているのは、50人全体ではありません。
依頼する社員から見れば、その瞬間は「自分と総務」の1対1です。
「この書類を確認してほしい」「PCが動かない」「備品が足りない」「契約書を見てほしい」「会議室を準備してほしい」。一つひとつは、その人にとって必要だから依頼しています。
総務側では同時に何件もの仕事を抱えていても、依頼した側にはその全体像が見えないことがあります。
だからこそ一人総務には、単に頼まれた順番に処理するのではなく、会社全体を見て優先順位を決める力が必要になります。
大きな仕事と小さな仕事が同時に来る
一人総務では、仕事の大小に関係なく自分のところへ集まってきます。
経営陣向けのレポート作成のように、期限も重要度も高い仕事がある一方で、電球交換や備品補充のような細かな仕事もあります。
このとき、私は「小さい仕事だから後でいい」と考えるだけでは危ないと思っています。
正しくは、「今は後回しにする。ただし、いつやるかまで決めて残す」です。
トイレの電球が切れたままなら、社員は毎日困ります。小さく見える仕事でも、放置すれば職場環境の不満やトラブルにつながります。
総務の仕事は、重要度の高い案件だけを処理すれば終わりではありません。
優先順位を決めるときは「緊急度」と「影響範囲」を見る
仕事が重なったとき、私はまず「今やらないと何が止まるか」を考えます。
経営判断に必要な資料、締切が決まっている手続き、社員や顧客に大きな影響が出るトラブルなどは優先度が高くなります。
一方で、その場ですぐ対応しなくても業務が止まらない仕事は、いったんタスクとして残して後から処理します。
この記事では、一人総務特有の『後回しにした仕事を忘れない仕組み』に重点を置いています。
緊急度や影響範囲など、優先順位そのものの判断基準は、総務の仕事が重なったら何からやる?優先順位の付け方で詳しく整理しています。
大切なのは、「今やらない」と「やらない」を混同しないことです。
一人総務で怖いのは「後回しにした仕事を忘れること」
一人総務では、リマインドしてくれる同僚がいないことがあります。
「来週までで大丈夫です」と言われた仕事は、その場では緊急ではありません。すると、今日やる細かな対応に追われて、着手がどんどん後ろへずれることがあります。
日々の問い合わせや突発対応をしているうちに、気付けば期限直前。これは一人で仕事を持つときに起こりやすい怖さだと感じます。
だから私は、記憶ではなくタスクで管理することが必要だと考えています。
- 依頼を受けたら、その場でタスクに残す
- 期限だけでなく、着手する日も意識する
- 後回しにした仕事ほど、見える場所へ残す
- 細かな仕事も「あとで覚えておこう」で済ませない
一人総務では、自分の頭の中だけで仕事を管理しようとすると限界があります。
「自分が忘れたらトラブルになる」というプレッシャーがある
一人総務の精神的な負担として大きいのが、自分が忘れると、そのまま会社のトラブルになるというプレッシャーです。
複数人の部署なら、誰かが「あの件どうなっていますか」と気付いてくれることがあります。
一人で担当していると、自分が忘れたこと自体に誰も気付かないまま、期限や必要なタイミングを迎えてしまうことがあります。
このプレッシャーを根性だけで受け止め続けるのは危険です。
タスク管理、カレンダー、チェックリストなどを使って、自分の記憶力に依存しない状態を作ることが重要です。
一人総務のタスク管理は「用途別に使い分ける」
私がおすすめしたいのは、すべてを一つの方法で管理しようとせず、仕事の性質に合わせて道具を使い分けることです。
実際に使いやすいのは、Microsoft Planner、Outlookのカレンダー、Google Tasks、そして紙の付箋です。
1. Microsoft Planner|複数の仕事を一覧で管理する
期限がある仕事や、進捗を追いたい仕事はMicrosoft Plannerのようなタスク管理ツールと相性がいいです。
「やること」「期限」「今どこまで進んでいるか」を一覧で確認できるため、日々の細かな依頼に追われても、先の仕事が埋もれにくくなります。
特に一人総務では、頭の中に仕事を置いたままにせず、まず外へ出して見える化することが大切です。
2. Outlookのカレンダー|日時が決まっている仕事を忘れない
会議、提出期限、更新日、確認日など、日付や時間が重要な仕事はOutlookのカレンダーに入れておくと管理しやすくなります。
「来週まで」の仕事でも、締切日だけではなく、いつ着手するかを先に予定へ入れておくと、期限直前になって慌てるのを防ぎやすくなります。
3. Google Tasks|思いついたタスクをすぐ残す
Google Tasksのようなシンプルなタスク管理も便利です。
重要なのはツールそのものより、「あとでやろう」と思った瞬間に記録することです。細かな仕事でも、その場で残しておけば記憶だけに頼らずに済みます。
4. 付箋|PCを開かなくても思い出したい仕事に使う
すべてをデジタルにする必要はありません。
私は、PCを立ち上げていない場面でも確実に思い出したいことには付箋を使います。
たとえば、「折り返し電話をする」「キッティング中のPCを最後にシャットダウンする」といった、その場で忘れると困る短いタスクです。
こうした仕事は、Plannerやカレンダーを開くよりも、目に入る付箋の方が早いことがあります。
ただし、付箋にはパスワードや個人情報など、見られて困る情報は書かないようにします。
5. 後回しにした仕事ほど「次に見る場所」を決める
経営陣向けのレポートを優先して電球交換を後回しにするなら、「あとでやる」と頭の中に残すだけでは不十分です。
Plannerへ入れる、カレンダーへ予定を置く、すぐ対応する細かな仕事なら付箋を残すなど、後回しにした瞬間に次の受け皿へ移すことが重要です。
一人総務では、タスク管理ツールを使うこと自体が目的ではありません。自分が忘れても、仕組みの方から思い出させてくれる状態を作ることが目的です。
一人総務は「何でも一人でできる人」になる必要はない
一人総務という言葉だけを見ると、何でも自分一人で解決しなければいけないように感じるかもしれません。
ですが、重要なのはすべてを自分で抱えることではありません。
私の場合、次のような仕事は自分だけで判断せず、該当する担当課長(リーダー)以上に相談し、了解をもらってから進めるようにしています。
- 勤怠のエラー対応
- サーバーの入れ替え
- リース車両の選定
- モバイルルーターが本当に必要かどうかの判断
最終的には総務や経営陣が判断する仕事でも、実際に使う人のニーズを聞くことを大切にしています。
たとえば、高性能なPCや営業車を用意しても、現場の使い方に合っていなければ持ち腐れになる可能性があります。反対に、総務側では不要に見えていても、現場では必要な理由があることもあります。
優先順位を決める。忘れない仕組みを作る。必要なら上司や専門家、ベンダーに相談する。
総務の業務改善については、総務の業務改善は何から始める?でも実例を紹介しています。
また、総務と情シスを兼任している場合は、総務と情シスを兼任するとどうなる?もあわせて参考にしてください。
まとめ|一人総務は「優先順位」と「忘れない仕組み」が重要
一人総務では、大きな仕事と小さな仕事が同じタイミングで入ってきます。
社員50名なら会社全体では1対50でも、仕事を依頼する瞬間は一人ひとりとの1対1です。それぞれの依頼には、それぞれの必要性があります。
だからこそ、すべてをすぐ処理しようとするのではなく、優先順位を決め、後回しにした仕事を忘れない仕組みを作ることが大切です。
一人総務の大変さは、仕事の種類が多いことだけではありません。「自分が忘れたらトラブルになる」という責任を背負いながら、日々の細かな仕事まで回していくところにあります。
Microsoft PlannerやOutlookのカレンダー、Google Tasks、そして付箋まで、仕事に合わせて道具を使い分けることで、記憶に頼らず仕事を回しやすくなります。
総務の仕事全体を知りたい方は、総務の仕事を知る完全ガイドもご覧ください。


