総務に必要なPC・Excelスキルは?未経験でも困らない最低ラインを解説
「総務に興味はあるけれど、パソコンが得意じゃない」
「Excelの関数をたくさん覚えないと総務はできない?」
「未経験で応募するなら、どこまでPCを使えればいい?」
これから総務を目指す方の中には、PCやExcelに不安を感じている方もいると思います。
結論から言うと、最初から高度なPCスキルやExcelの知識を持っている必要はありません。
総務の仕事では確かにパソコンを使う機会が多くあります。
ただ、重要なのは「何でも知っていること」ではなく、
基本的な操作を自分で進められ、分からないことが出てきたときに調べて解決できること
だと私は考えています。
この記事では、これから総務を目指す方や総務に配属されたばかりの方向けに、PC・Excelスキルの最低ラインを整理します。
総務の仕事内容そのものをまだ詳しく知らない方は、先に総務の仕事内容をまとめた記事から読むと全体像をつかみやすいと思います。
結論|総務に必要なのは「PCが得意」より「PCを使って仕事を進められること」
総務というと、
「Excelを自在に使える人」
「パソコンに詳しい人」
というイメージを持つかもしれません。
もちろん、PCやExcelが得意であれば仕事の幅は広がります。
ただし、総務の本来の仕事はExcelを使うことではありません。
ExcelやWord、メール、PDFなどは、あくまで仕事を進めるための道具です。
たとえば、
- 社員名簿を管理する
- 備品の在庫を確認する
- 社内へ案内文を送る
- 資料をPDFにする
- データを集計する
- 印刷して会議資料を準備する
- ファイルを決められた場所へ保存する
といった仕事でPCを使います。
そのため、
「Excelの関数を何個知っていますか?」
よりも、
「必要な資料を、自分で調べながら作れますか?」
の方が実務では大切です。
総務で最低限身につけておきたいPCスキル
まずExcelの前に、基本的なPC操作です。
私は、未経験から総務を目指すなら、次の操作は一人でできる状態を目指しておくとよいと思います。
文字を入力して文書を作れる
Wordなどを使って、簡単な文書を作成できれば十分です。
総務では、
- 社内のお知らせ
- 会議案内
- ルール変更のお知らせ
- 各種依頼文
- 掲示物
など、社員向けの文章を書くことがあります。
凝ったデザインより、
誰が・何を・いつまでに・どうするのか
が分かる文章を作れることの方が重要です。
総務では長文を書く能力より、誤解されにくい文章を作る力が役立ちます。
ファイルやフォルダを管理できる
意外と重要なのがファイル管理です。
たとえば、
2026年9月_備品購入一覧.xlsx
のように内容が分かるファイル名を付ける。
決められたフォルダへ保存する。
過去のファイルを探す。
こうした基本操作は総務では頻繁に使います。
総務は自分だけで使う資料だけではなく、あとから別の人が見る資料を扱うことも多い仕事です。
「自分だけが分かればいい」という保存方法にしないことも大切です。
PDFへの変換や印刷ができる
総務ではPDFもよく使います。
最低限、
- WordやExcelをPDFにする
- PDFを保存する
- 印刷するページを指定する
- 両面・片面を切り替える
- 用紙サイズを変更する
- 印刷前にプレビューする
といった操作は覚えておくと便利です。
特にExcelは、画面ではきれいなのに印刷すると、
「右側が切れている」
「2ページ目に1列だけ出てしまった」
ということがよくあります。
印刷プレビューを見る習慣は早い段階で身につけておいて損はありません。
メールにファイルを添付できる
簡単に見えますが、総務ではとても重要です。
メールを送る前に、
- 宛先
- CC
- 件名
- 添付ファイル
- 本文
- 添付したファイルが正しいか
を確認します。
特に総務は、社員情報や社内資料などを扱うことがあります。
PC操作そのものよりも、
「送る前に確認する」
という習慣の方が大切な場面もあります。
総務に必要なExcelスキルの最低ライン
次にExcelです。
未経験から総務を目指す段階なら、まずは次の5つを使えるようにしておけば十分なスタートラインになります。
1.表を作れる
まずは、
| 社員番号 | 氏名 | 部署 | 入社日 |
|---|---|---|---|
| 001 | ○○さん | 営業部 | 2026/4/1 |
のような表を作れることです。
罫線を引く、列幅を調整する、見出しを作る。
これだけでも実務では使います。
2.基本的な計算ができる
複雑な関数から始める必要はありません。
まずは、
- 合計
- 平均
- 件数
などを計算できれば十分です。
たとえば、
=SUM(B2:B20)
のように、数値を合計する方法から覚えていけば問題ありません。
「関数を何十個覚える」という勉強方法より、
実際に必要になったものを一つずつ覚える
方が仕事では使いやすいと思います。
3.並べ替えができる
社員一覧や備品一覧などを、
- 名前順
- 日付順
- 金額順
に並べ替える操作です。
大量のデータを見るときに頻繁に使います。
4.フィルターを使える
フィルターは総務でも非常に便利です。
たとえば社員一覧から、
「営業部だけ表示する」
「未提出者だけ表示する」
といった絞り込みができます。
大量のデータを扱うときは、1件ずつ目で探すよりずっと効率的です。
5.書式と印刷範囲を整えられる
Excelでは計算だけでなく、
- 日付表示
- 金額表示
- 文字の位置
- 行・列の幅
- 印刷範囲
などを整えることもあります。
特に総務は、自分以外の社員が見る資料を作る機会があります。
そのため、
「計算が合っている」だけでなく「相手が見やすい」
という視点も大切です。
ここまでが、未経験者にまず身につけてほしいExcelの最低ラインです。Kindle用に整理したPC・Excel項目でも、この基本操作を中心にしています。
Excel関数は全部覚えなくていい
PCやExcelが苦手な人ほど、
「関数を覚えないといけない」
と思ってしまうかもしれません。
ですが、すべて暗記する必要はありません。
実際の仕事では、
「こういう集計をしたい」
と思ってから方法を調べることもあります。
今なら検索だけでなく、AIに、
「A列が部署名、B列が金額です。営業部だけの合計を出すExcel関数を教えて」
と聞いて、式の候補を出してもらうこともできます。
ただし、AIが出した式をそのまま信用するのではなく、
実際の数字と合っているか確認すること
は必要です。
大切なのは、
分からない → 調べる → 試す → 結果を確認する
という流れを自分で回せることです。
入社後に覚えればいいExcelスキルもある
基本操作に慣れてきたら、少しずつ次のような機能も覚えると仕事の幅が広がります。
- IF
- COUNTIF
- SUMIF
- XLOOKUPやVLOOKUP
- 条件付き書式
- テーブル
- ピボットテーブル
ただし、これらを総務へ応募する前に全部使えるようにする必要はありません。
会社によって使う機能も違います。
Excelをほとんど使わない総務もあれば、毎日大量のデータを扱う総務もあります。
だからこそ、
「全部勉強してから応募しよう」
と考えすぎない方がいいと思います。
総務ではExcelより「ファイルがどこにあるか」の方が重要なこともある
実際の総務では、
「この資料はどこ?」
「去年はどうやった?」
「この申請書の最新版は?」
という場面がよくあります。
そんなときに重要なのは、難しいExcel関数ではなく、
- ファイルの保存場所が分かる
- 過去資料を探せる
- ファイル名から内容を判断できる
- 最新版と旧版を間違えない
といった基本です。
これは地味ですが、仕事を止めないためには非常に重要です。
総務の仕事は、会社の中にある情報を探し、整理し、必要な人へ渡す仕事でもあります。
PCが苦手な人は「毎日使う」ことから始めればいい
PCが苦手だからといって、最初から専門書を何冊も読む必要はありません。
おすすめは、実際にPCを使ってみることです。
たとえば自宅で、
- Excelで簡単な表を作る
- 合計を出す
- フィルターを設定する
- PDFにする
- フォルダを作って保存する
- ファイル名を変更する
- メールへ添付する
ここまで一通りやってみます。
これだけでも、総務の基本的なPC作業にかなり近い練習になります。
分からなければ、その都度調べればいいのです。
PCは「分かってから使う」のではなく、「使いながら分かるようになる」道具だと思っています。
PCスキルが上がると総務の仕事はかなり楽になる
総務の仕事には、繰り返し作業もあります。
たとえば、
- 毎月同じExcelを更新する
- 大量のデータを整理する
- 社員へ同じ内容を案内する
- 一覧表から対象者を抽出する
といった仕事です。
PCやExcelを少しずつ覚えていくと、
「これ、毎回手作業でやらなくてもいいのでは?」
と気づけるようになります。
ここから先が、総務の業務改善につながります。
Excelだけで解決できる場合もあれば、システムやAIを使った方がいい場合もあります。
詳しくは総務の業務改善についての記事でも紹介しています。
また、PCトラブルやアカウント管理など、総務が情シス業務まで担当する会社もあります。
その部分については総務と情シスを兼任する仕事についてで詳しくまとめています。
未経験から総務を目指すなら、PCだけでなく「経験の使い方」を考える
総務を目指すためにPC・Excelを学ぶことは有効です。
ただ、PCスキルだけで採用が決まるわけではありません。
これまでの仕事で、
- 人と調整した経験
- 電話や来客に対応した経験
- 数字を扱った経験
- ミスを防ぐ工夫をした経験
- 周囲が働きやすいよう改善した経験
などがあれば、それも総務で活かせる可能性があります。
未経験から総務を目指している方は、未経験から総務になるためのロードマップもあわせて読んでみてください。
資格について知りたい方は、総務に役立つ資格についての記事で整理しています。
まとめ|総務のPC・Excelは「全部できる」より「自分で進められる」
総務に必要なPC・Excelスキルをまとめると、最初はこの程度からで十分です。
- 文書を作る
- ファイルを保存・整理する
- PDFへ変換する
- メールへファイルを添付する
- Excelで表を作る
- 合計・平均・件数を出す
- 並べ替え・フィルターを使う
- 書式や印刷範囲を整える
最初から関数を何十個も覚える必要はありません。
それよりも、
分からないことを自分で調べる。
実際に試してみる。
結果が合っているか確認する。
この習慣の方が、総務として長く役立つと思います。
PCやExcelは、総務になるための「試験」ではありません。
会社を支えるための道具です。
まずは基本操作から、一つずつ使えるものを増やしていけば大丈夫です。

