総務の仕事が重なったら何からやる?優先順位の付け方を実務経験から解説
総務で働いていると、
「予定していた仕事が全然進まない」
という日があります。
例えば、
経営陣から今月の勤怠状況について聞かれる。
確認すると、エラー勤怠が多い社員がいる。
その理由を確認するため、社員へヒアリングすることになる。
その途中で、
「スマートフォンのネットがつながりにくいです」
と相談される。
こうして、一つの仕事をしている途中に次の仕事が入ってきます。
総務では珍しくありません。
だからこそ必要になるのが、
「全部すぐにやる」のではなく、何を先にやるか判断する力
です。
この記事では、私が総務の仕事で依頼が重なったときに、何を基準に優先順位を決めているのかを紹介します。
総務になったばかりの方は、新人総務が最初の90日で覚えることもあわせて読んでみてください。
総務は予定どおりに進まない仕事
総務には、毎日やる仕事や毎月決まっている仕事があります。
一方で、予定表には載っていない仕事も突然入ってきます。
例えば、
- PCが動かない
- ネットワークにつながらない
- 社用車で事故が発生した
- 社員から勤怠について質問される
- 経営陣から資料を求められる
- 契約の確認が必要になる
といった仕事です。
予定していた作業だけを順番に処理していればいい仕事ではありません。
そのため総務では、
「今やっていることを止めるべきか」
を判断する場面が何度もあります。
私が優先順位を決める4つの基準
複数の仕事が重なったとき、私は主に次の順番で考えます。
1.人命に関わるか
最優先は人命です。
事故や安全に関わる問題が発生した場合は、基本的に予定していた仕事を止めて対応します。
総務では社用車を管理することもあります。
事故が発生したのであれば、書類整理や定型業務より先です。
これは迷う必要がありません。
2.会社にとってどのくらい重要か
次に考えるのが重要性です。
個人一人が困っていることと、部署や会社全体へ影響することが同時に発生した場合、私は基本的に組織への影響が大きい方を優先します。
例えば、
「自分のPCについて少し相談したい」
という依頼と、
「全社でネットワークが使えない」
という問題なら、後者を優先します。
「急ぎです」と言われたから必ず最優先にするのではありません。
誰が、どのくらい困るのか
を見ることが大切です。
3.過去に経験した仕事か
次に、
自分が経験したことのある仕事か
を考えます。
経験済みの仕事なら、必要な時間や対応方法をある程度予測できます。
逆に初めて対応する問題なら、
- 調査
- 上司への相談
- 業者への確認
- 顧問への確認
などが必要になる可能性があります。
つまり、同じ「30分くらいで終わりそうな仕事」に見えても、経験の有無によって実際の所要時間は変わります。
4.自分でやる必要があるか
最後に考えるのが、
誰かへ任せられるか
です。
総務の仕事が重なったときに、全部自分で抱えてしまうと処理できなくなります。
自分しか判断できない仕事は自分で対応する。
一方で、他の社員でも同じ結果を出せる仕事なら相談する。
この切り分けも重要です。
4つの仕事が同時に来たらどうする?
例えば、次の4件が同時に発生したとします。
- 社員1名のPCが動かない
- 社用車で事故が発生した
- 今日締切の契約更新がある
- 部長から会議資料を頼まれた
私なら、この例では次の順番で考えます。
1位|社用車の事故
まず事故対応です。
人命・安全に関わる可能性があるため、予定していた仕事を止めます。
最初に確認するのは、
「けが人はいないか」
です。
その後、会社のルールに従って必要な連絡や対応へ進みます。
2位|部長から依頼された会議資料
次に会議資料です。
ただし、ここは内容や会議時間にもよります。
すぐに必要な会議資料なのか、数時間後でも間に合うのか。
確認したうえで対応します。
3位|社員1名のPCトラブル
PCが完全に使えず、その社員の仕事が止まっているなら優先度は高くなります。
私はPC・ネットワークトラブルについても、予定していた仕事より優先することがあります。
ただし、一人だけの問題なのか、会社全体の問題なのかでも判断は変わります。
4位|契約更新
今回の例では4番目です。
もちろん「今日締切」という条件があるため、放置していいという意味ではありません。
事故や緊急対応が落ち着いた段階で、期限に間に合うよう処理します。
総務では、
優先順位が低い=やらなくていい
ではありません。
「今すぐやる必要があるか」を考えるということです。
「急ぎです」と言われても、そのまま最優先にしない
総務には、
「これ急ぎでお願いします」
という依頼もよく来ます。
でも、すべてを最優先にはできません。
私が見るのは、
個人の急ぎなのか、組織の急ぎなのか
です。
例えば、
一人の社員から急ぎで依頼された仕事と、
複数部署や会社全体に関わる急ぎの仕事が重なった場合、
私は組織への影響が大きい方を優先します。
依頼者にとっては、どの仕事も「急ぎ」かもしれません。
だからこそ、総務側で会社全体への影響を見て判断する必要があります。
予定していた仕事を止めてでも対応するもの
私の場合、
- 事故
- PCトラブル
- ネットワークトラブル
などは、状況によって予定していた仕事を止めて対応します。
特にネットワーク障害などで複数社員の仕事が止まっている場合、放置するほど会社全体の時間が失われていきます。
総務・情シスを兼任していると、こうした突発対応は避けられません。
総務とITの仕事については、総務が情シスを兼任するときの仕事内容でも紹介しています。
上司からの仕事でも、必ず最優先とは限らない
経営者や上司から依頼された仕事は重要です。
ただし、
「役職が上だから全部最優先」
とすると、判断できなくなることがあります。
例えば、上司からAという仕事を頼まれたあと、同じ上司からBも依頼されたとします。
どちらも今日中には難しい。
そんなとき私は、
「AとBがありますが、どちらを優先しますか?」
と聞きます。
自分で無理に推測する必要はありません。
優先順位を決められる立場の人に判断してもらうのも、一つの仕事です。
全部終わらないと分かったら、早めに進捗を伝える
仕事が重なれば、どうしても全部終わらない日があります。
そんなときに一番よくないのは、
期限になってから「終わりませんでした」と伝えること
です。
私なら、まず現在の進捗を報告します。
例えば、
「現在ここまで完了しています。あと○○の作業が残っているので、もう2時間ください」
という形です。
重要なのは、
- 現在どこまで進んでいるか
- 何が残っているか
- あとどのくらい必要か
を伝えることです。
「できません」ではなく、
「ここまでできています。あとこれくらい必要です」
と伝えると、依頼者も判断しやすくなります。
パニックになったら、まず紙に全部書く
仕事が一気に来ると、
「何からやればいいか分からない」
状態になることがあります。
そんなときは、頭の中だけで整理しようとしません。
まず紙に書き出します。
例えば、
・社用車事故
・部長の資料
・PC故障
・契約更新
・勤怠確認
・スマホ問い合わせ
と全部書きます。
そのうえで、
緊急かつ重要なもの
から順番を付けます。
頭の中に6個の仕事を置いたまま考えるより、紙に出した方が冷静に判断できます。
私はOutlookとPlannerでタスクを管理している
普段のタスク管理には、
Outlook+Microsoft Planner
を使っています。
予定として時間が決まっているものはOutlook。
進捗管理が必要なタスクはPlanner。
というように使い分けます。
ただし、突発的に仕事が大量に入って混乱したときは、デジタルツールを開く前に紙へ書くこともあります。
ツールそのものより、
「今抱えている仕事を見える状態にする」
ことが重要です。
優先順位は毎回同じではない
ここまで、
人命。
重要性。
経験。
人へ振れるか。
という判断軸を紹介しました。
ただし、総務では毎回同じ答えになるとは限りません。
例えば通常なら後回しにする契約更新でも、
「あと30分で締切」
なら優先度は上がります。
普段ならすぐ対応するPCトラブルでも、代替PCがあり仕事を続けられるなら少し待ってもらえるかもしれません。
だから総務では、
ルールを暗記するより、その時の状況を見て判断すること
が大切だと思っています。
この判断力は、経験とともに少しずつ身についていきます。
まとめ|総務の優先順位は「誰が一番急いでいるか」では決めない
総務の仕事が重なったとき、私はまず次の順番で考えます。
①人命に関わるか
↓
②会社にとって重要か
↓
③経験したことがあるか
↓
④誰かへ任せられるか
そして仕事が多すぎるなら、全部自分で決めなくても構いません。
上司へ、
「AとBなら、どちらを優先しますか?」
と確認する。
全部終わらないなら、
「ここまで終わっています。あと○時間ください」
と進捗を伝える。
頭の中がいっぱいになったら、まず紙へ書く。
それで十分です。
新人総務のうちは、仕事が次々に来るだけでパニックになることもあると思います。
でも、全部同時に処理する必要はありません。
まず書き出して、緊急かつ重要なものから一つずつ対応しましょう。
問い合わせ対応そのものに悩んでいる方は、前回の[総務の問い合わせ対応の記事]も内部リンクとして接続すると、この新人総務クラスターがさらに強くなります。


