総務の転職面接でよく聞かれる質問7選|採用担当が見るポイントと答え方
総務の転職面接では、自己PRや志望動機だけでなく、『総務の中で何が得意なのか』『今後どこを伸ばしたいのか』まで聞かれることがあります。
総務は、庶務・労務・採用・人事・IT・広報など担当領域が広い仕事です。だから採用側も、単に『総務経験があります』だけでは判断できません。
私は転職する側と採用する側の両方を経験してきました。この記事では、実際によく聞かれた質問と、採用担当として回答のどこを見ていたのかを整理します。
- 総務の転職面接でよく聞かれた質問7つ
- 自己紹介では、経歴と総務の担当領域を短く伝える
- 自己PRは『強み』だけでなく、行動と成果まで話す
- 退職理由では前職の悪口を言わない
- 『総務の中で何が得意ですか?』はミスマッチを防ぐ質問
- 採用担当が『伸びそうだ』と感じる人の共通点
- 採用担当が違和感を持つ応募者の特徴
- AIで作った書類でも、面接では『思考過程』を確認される
- 答えられない質問が来たときこそ、落ち着いて返す
- 逆質問で『特にありません』はもったいない
- 『将来どうなりたいですか?』では、長く働くイメージも見られている
- 総務志望なら『何でも屋』という仕事の幅を理解しておく
- 採用側もミスマッチを防ぐために正直に伝える
- 総務の面接では『うまく話す』より『一貫している』ことが大切
総務の転職面接でよく聞かれた質問7つ
私の経験では、特に多かったのは次の質問です。
- 自己紹介・自己PR
- 志望動機
- 退職理由
- 総務の中で何が得意か、何を伸ばしたいか
- 将来どんな人材になりたいか
- 転職の軸
- 希望年収
ただし、面接で大切なのは『模範回答を覚えること』ではありません。採用側は、回答の内容だけでなく、普段から考えて仕事をしているか、話に一貫性があるかも見ています。
自己紹介では、経歴と総務の担当領域を短く伝える
面接の最初に自己紹介を求められた場合、私は次のような順番で整理していました。
- 氏名
- 年齢
- 総務の経験年数
- 総務以外の経験年数
- 総務で担当してきた業務
- 今回の転職理由
総務では、庶務、採用、IT、労務、広報など、何を担当してきたかを具体的に伝えることが重要です。
採用側は履歴書や職務経歴書、自己PR、志望動機を読んだうえで面接に呼んでいます。そのため、書類と自己紹介の内容がまったくつながっていないと違和感が生まれます。
自己PRは『強み』だけでなく、行動と成果まで話す
私が自己PRで伝えていた強みは『行動力』です。
前例のないことや会社が取り組みたいことに積極的に取り組み、必要であればチームを作り、目的をぶらさず進める。経営陣と社員の間に立って適時報告し、無駄のない会議を意識することも含めて伝えていました。
具体例として、新卒採用を立ち上げた経験があります。
会社の寿命を延ばすには、継続的に新卒を採用し、次世代の人材を育てることが重要だと考えました。まず人材不足を感じている部長・課長クラスへ口頭で相談し、感触を確認。その後、簡単な資料を作成して役員会議へ進めました。
結果として、初年度約100万円の投資で新卒4名の採用につなげることができました。
退職理由では前職の悪口を言わない
退職理由を伝えるときに、まず意識したいのは前職の悪口を言わないことです。
採用側からすると、前職への不満ばかり話す応募者には『入社後も同じように会社の悪口を言うのではないか』という不安が生まれます。
一方で、前向きな転職なのか、ハラスメントや環境から離れるための転職なのかは、曖昧にせず整理して伝えた方がよいと思います。
大切なのは、前職を否定することではなく、『次の環境で何を実現したいのか』へ話をつなげることです。
『総務の中で何が得意ですか?』はミスマッチを防ぐ質問
総務の求人が出ているということは、企業側には求める人材像があります。
労務、人事、庶務、採用、ITなど、総務の中でもどこが得意で、どんなスキルを持っているのか。採用側はそこを確認しています。
なぜなら、会社が求めている業務と応募者がやりたい仕事が合っていなければ、入社後に『思っていた仕事と違った』となり、早期離職につながる可能性があるからです。
求人に合わせて無理に話を作る必要はない
たとえば、会社が労務を任せたいのに、応募者は採用を得意としている場合があります。
採用側としては、その時点で即不採用にするのではなく、『今回は労務の仕事が中心になるため、採用の経験を十分に発揮できない可能性があります。その点をどう考えますか』と正直に確認します。
面接は、企業が応募者を選ぶだけの場ではありません。応募者側も、仕事内容が自分の希望と合っているかを確認する場です。
採用担当が『伸びそうだ』と感じる人の共通点
採用担当として面接をしていると、伸びしろを感じる人には共通点があります。
正直で、ある程度自分に自信があり、それでも謙虚さがある人です。
自信があるからといって強気になる必要はありません。自分の経験や強みははっきり話せる一方で、経験がないことは素直に認められる。そのバランスは重要だと思います。
採用担当が違和感を持つ応募者の特徴
逆に、面接で違和感を持ちやすいのは次のようなケースです。
- 挨拶ができない
- 目が合わない
- 考えがまとまっていない
- 質問に対する回答が毎回ずれている
- 履歴書・職務経歴書の内容と実際の受け答えが大きく乖離している
特に今はAIを使って履歴書や職務経歴書を整えることもできます。AIを使うこと自体が問題なのではありません。
問題なのは、書類だけが立派になり、本人の経験や言葉とつながっていないことです。
採用側は自己PRや志望動機を読んだうえで面接しています。そこで自己紹介を求めた際に、書類とまったく関係のない話が出てくると違和感を覚えます。
AIで作った書類でも、面接では『思考過程』を確認される
私が本人の実力や仕事の進め方を確認したいときには、次のような質問をします。
『直近の仕事で、経営者や上司から指示を受けたとき、あなたが取った行動と、頭の中でどう考えたのか、その結果を教えてください』
ここで見たいのは、きれいな成功談ではありません。本人の中で段取りが組めているかです。
たとえば、『いつまでにここまで進める』『この時点で一度報告する』『方向性が間違っていないか相談する』『確認できたら次の段階へ進む』といった流れが説明できる人は、普段から考えて仕事をしていることが伝わります。
逆に、この質問に答えられず、言葉に詰まったり、話が支離滅裂になったりすると、普段から自分で段取りを考えて仕事をしていない可能性も見えてきます。
答えられない質問が来たときこそ、落ち着いて返す
面接では、どんな質問が来るかをすべて予測することはできません。
だからこそ、すべての回答を暗記するよりも、答えられない質問が来たときの返し方を準備しておく方が実践的です。
たとえば、経験がない質問なら次のように答えられます。
『現時点では経験がないため正確にはお答えできませんが、私なら〇〇と考えます。近い経験として△△があり、その経験を活かせると思います』
経験がないことを隠さず、そのうえで自分なりの考えと近い経験を示せれば、正直さと応用力の両方が伝わります。
逆質問で『特にありません』はもったいない
面接の最後に『何か質問はありますか』と聞かれることがあります。
ここで『特にありません』と答えるのは、かなりもったいないと思います。
私なら、次の質問をおすすめします。
『もしご縁があった際に、私に求める働き方は何ですか?』
あえて『仕事内容』ではなく『働き方』と聞くことで、任せたい仕事、役割、周囲との関係、将来的な期待など、幅広い情報を引き出せます。
また、その回答を聞くことで、自分が本当にその会社で働きたいかを判断する材料にもなります。
『将来どうなりたいですか?』では、長く働くイメージも見られている
将来像を聞く質問は、夢や目標だけを確認しているわけではありません。採用側としては、独立を前提にしているのか、数年だけ経験を積みたいのか、長く会社に貢献する意思があるのかも見ています。
特に総務は、個人情報や契約情報、社内システム、経営に近い情報など、会社の基幹情報に触れる機会が多い職種です。採用後には教育コストもかかりますし、エージェント経由なら紹介料も発生します。数年で辞めることを前提にした人より、長く働いてくれる人を探したいと考える企業が多いのは自然なことです。
大切なのは、会社を経験を積むためだけの通過点として見せないことです。自分の成長と会社への貢献をセットで伝えると、採用側も入社後をイメージしやすくなります。
総務志望なら『何でも屋』という仕事の幅を理解しておく
総務を志望するなら、仕事の幅が非常に広いことは理解しておいた方がよいと思います。
ここでいう『何でも屋』は、雑務だけをするという意味ではありません。たとえば、ウォーターサーバーのメンテナンスのような庶務から、人事評価制度の構築のような会社全体に関わる仕事まで、同じ総務が担当することがあります。
会社によっては、庶務、労務、人事、採用、IT、設備、契約、広報などを横断して担当します。そのため、『庶務はやりたくない』『戦略的な仕事だけをしたい』という考えが強いと、入社後にギャップを感じる可能性があります。
総務の仕事全体を知りたい方は、総務の仕事を知る完全ガイドも参考にしてください。
採用側もミスマッチを防ぐために正直に伝える
応募者が得意な仕事と、企業が任せたい仕事が一致しないことはあります。
たとえば、応募者が『採用が得意で、今後も採用領域を伸ばしたい』と話していても、企業側が募集しているポジションは労務中心かもしれません。
その場合、私が採用側なら『今回は労務の仕事がメインになるため、採用の能力を十分に発揮できない可能性があります。その点をどうお考えですか』と正直に確認します。
ここで無理に求人に合わせた回答をする必要はありません。応募者側も、自分が本当にその仕事を続けられるのかを考える機会です。面接は企業が応募者を選ぶだけではなく、双方がミスマッチを確認する場でもあります。
総務未経験から転職を考えている方は、未経験から総務に転職するための考え方も合わせて確認してみてください。
総務の面接では『うまく話す』より『一貫している』ことが大切
採用担当として面接をしていると、完璧な回答をする人だけが評価されるわけではありません。
書類に書いた内容と本人の話がつながっている。経験がないことは正直に認める。自分がどの領域を得意とし、これから何を伸ばしたいのかを理解している。そして、普段の仕事でどう考えて行動しているのかを説明できる。
こうした一貫性の方が重要です。
総務への転職を考えている方は、面接の回答を丸暗記する前に、これまでの仕事を振り返り、『なぜその行動を取ったのか』『途中で何を確認したのか』『結果はどうだったのか』まで整理してみてください。
総務への転職全体の考え方は、未経験から総務に転職できる?総務歴10年以上・採用担当経験者が狙い方を解説でも詳しく解説しています。
また、総務の仕事内容そのものを整理したい方は、総務の仕事を知る完全ガイドも参考にしてください。


